・名古屋でゴッホ《跳ね橋》、京都で刀剣乱舞コラボの「寛永展」が開幕
・北海道から九州まで、9月開幕の全国おすすめ美術展17件を地方別に紹介
2026年9月に開幕する全国のおすすめ美術展を17件、地方別にご紹介します。ルーヴル美術館展ではレオナルド《女性の肖像》が初来日するほか、刀剣乱舞コラボの寛永展、名古屋でゴッホ《跳ね橋》、台湾近代美術の大規模グループ展など、この秋も見応えのある企画が揃いました。
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北海道・東北
会期:2026年9月12日〜10月28日 会場:宮城県美術館(宮城県)

美術展概要:ワシリー・カンディンスキー(1866〜1944)の画業を「日本のコレクション」という視点でたどる企画展。ミュンヘン時代の「青騎士」からロシア帰郷・バウハウス期・パリでの円熟期まで、国内所蔵作品を軸に変遷を概観する。カンディンスキーの中心概念「内なる響き」が抽象絵画の成立をいかに導いたかを探るとともに、日本の芸術家への影響と反響にも焦点を当てる。
画業全体を国内作品で一望
ミュンヘン時代の「青騎士」からロシア帰郷、バウハウス期、パリでの円熟期まで、時代ごとに形態と色彩の探求を更新し続けた画家の歩みを、国内所蔵作品によって一望できる。抽象絵画成立の文脈を俯瞰できる構成となっている。
「内なる響き」——色と形の交響
カンディンスキーが核心に置いた「内なる響き」——色と形が精神的なものを発し、音楽のように響くという思想。画家が〈精神的なもの〉を託した「コンポジション」の前で五感を開き、色と形の交響を体験できる。
日本の芸術家が示す反響
日本の芸術家も出品。萬鉄五郎《心象風景》(1912〜13年頃)・尾形亀之助《化粧》(1922年)・山岡良文《シュパンヌンク》(1938年)を通じて、カンディンスキーの影響が日本絵画にいかに結実したかを見比べることができる。
こんな人におすすめ
- クラシック音楽や楽器演奏が好きで、音楽と絵画の意外な接点を体感したい人
- 抽象絵画を難解に感じていて、誕生の理論と経緯から丁寧に理解したい人
- バウハウスや日本近代美術史に関心があり、両者の接点を掘り下げたい人
美術館URL:宮城県美術館 展覧会ページ:カンディンスキー展公式ページ
会期:2026年9月12日〜12月20日 会場:北海道立近代美術館(北海道)
美術展概要:「何を描いているか」ではなく「どのようにつくられたか」に着目した展覧会。北海道で活動する障がいのある作家の作品と当館コレクションを組み合わせて紹介する。制作プロセスを通じて、作家それぞれの精神と造形の奥深さに迫る。
三つのキーワードで結ぶ展示構成
「リズムがわき上がる」「あなたとわたし」「生をうたう」の三つのキーワードを軸に章立てされた構成。各テーマのもと、北海道の障がいのある作家の作品と当館コレクションが並置される。
制作手法を鑑賞の起点とする視点
主題やモチーフではなく制作手法に着目するのが本展の核心。制作プロセスを手がかりにすることで、作品が持つエネルギーの源と作家それぞれの創造のあり方を立体的に読み取ることができる。
北海道の作家と館コレクションの対話
北海道を拠点とする障がいのある作家の作品と、北海道立近代美術館の所蔵コレクションを組み合わせた展示。地域の現代的な創造表現と既存の所蔵作品を並置し、アートにおける多様性と創造の本質を問い直す試みとなっている。
こんな人におすすめ
- 「どう作ったか」というプロセスに関心があり、美術鑑賞の新しい切り口を探している人
- 障がいのある作家による表現活動や、多様な創造のかたちに興味がある人
- 北海道ゆかりの美術館コレクションと現代作家の作品を並べて見比べたい人
美術館URL:北海道立近代美術館公式
会期:2026年9月12日〜11月8日 会場:北海道立函館美術館(北海道)
美術展概要:ミニチュア写真家・見立て作家 田中達也の作品展の第2弾。日常の身近な品々とミニチュア人形を組み合わせた「見立て」作品を中心に、写真・立体作品など約180点を展示する。国内外で累計320万人が訪れた「MINIATURE LIFE展」に続き、北海道会場限定の新作も公開される。
日用品が別世界に変わる「見立て」約180点
身近なアイテムをまったく別の何かに見立てた作品が約180点並ぶ。写真作品とミニチュア立体作品が混在し、多様な表現で「見立て」のユーモアと奥深さを一覧できる。
北海道限定・新作2点を公開
この会場のみで見られる北海道限定のご当地作品として、『水曜どうでしょう』の番組企画をモチーフにした新作2点が公開される。道内のファンにとって見逃せない内容となっている。
全作品撮影可・体験型フォトスポット設置
会場内は全作品が撮影可能(三脚・フラッシュを除く)。訪れた人がミニチュアの世界に入り込んで撮影できるフォトスポットも設けられており、自分だけの「見立て写真」を体験できる仕掛けが随所に用意されている。
こんな人におすすめ
- 「美術館はちょっと敷居が高い」と感じていて、楽しみながら現代アートに触れてみたい美術初心者
- お気に入りの写真をSNSに投稿したい、カメラやスマホ撮影が好きな人
- 子どもと一緒に笑いながらアートを体験させたいファミリー
美術館URL:北海道立近代美術館(展覧会ページ)
会期:2026年9月19日〜11月23日 会場:国立アイヌ民族博物館(北海道)

美術展概要:本州の「小袖」がアイヌ社会に持ち込まれて成立した男性の儀礼盛装「コソンテ」と、その布を再利用して作られた衣服「ルウンペ」を主題に、アイヌの服飾文化の変容と創造性を5章構成で紹介する。前期・後期の二期制で展示替えあり。
コソンテとルウンペとは
「コソンテ」はアイヌ語で本州の小袖に由来する名称で、男性が儀礼に着用する盛装。コソンテの布を再利用して作られた衣服が「ルウンペ」。本展はこの二種の衣装を軸に、文化交流が生んだアイヌ独自のデザインを紹介する。
前後期展示替えと関連イベント
前期・後期の二期制で展示替えあり。会期中はギャラリートーク・シンポジウム・刺繍体験プログラム・子ども向けイベントなど複数の関連プログラムを予定する。
5章で読む服飾変容史
展示は第1章「コソンテ」から第5章「ルウンペの現在」まで5章構成。第3章では江戸時代の小袖文化も取り上げ、本州との交流を起点にアイヌの服飾が独自の美へと変容した経緯を通史的に追う。
こんな人におすすめ
- アイヌ文化や民族衣装の美しさに関心があり、実物資料でその変遷を学びたい人
- 江戸時代のファッション(小袖・着物)が好きで、和服文化が辿った意外な旅路を知りたい人
- 刺繍・染め・布工芸など、テキスタイルの技と造形に親しむ手仕事好きな人
美術館URL:国立アイヌ民族博物館
関東
会期:2026年9月9日〜12月13日 会場:国立新美術館(東京都)

美術展概要:ルーヴル美術館のコレクションから厳選された50点余りを通じ、15〜16世紀にヨーロッパ各地で隆盛を極めたルネサンス美術の本質に迫る大型展。「旅」「技法の革新と洗練」「古代へのまなざし」「肖像芸術の隆盛」の4テーマで構成。一般当日2,400円(前売2,200円)、火曜休館。
レオナルド《女性の肖像》初来日
レオナルド・ダ・ヴィンチの《女性の肖像》(誤って付された別称《美しきフェロニエール》)が初来日。ルーヴルが誇るルネサンスの傑作と、日本にいながら向き合える貴重な機会となる。
4テーマで読み解くルネサンスの本質
「旅」「技法の革新と洗練」「古代へのまなざし」「肖像芸術の隆盛」の4章構成。複数ジャンルにまたがる作品群を通じ、ルネサンスが多分野にわたる文化運動だったことを立体的に示す。
ルーヴルの精鋭50点超、一堂に
膨大なルーヴルコレクションから選び抜かれた50点余りが集結。欧州に渡らずにルネサンスの核心と向き合える機会であり、会場となる国立新美術館の広大な展示空間でゆったりと鑑賞できる。
こんな人におすすめ
- 「レオナルドを生きているうちに一度は本物で」と思いながら欧州行きをためらっている人
- ルネサンスを美術史の授業で習ったきり、作品を実物で見たことがない学生・社会人
- 絵画だけでなく彫刻・版画・工芸も含めてルネサンス文化をまとめて把握したい人
特設URL:国立新美術館 ルーヴル美術館展公式 美術館URL:国立新美術館
前売り券で200円節約できます。一般当日2,400円→前売2,200円。チケットぴあやローソンチケット等で販売中。混雑が予想されるため、日時指定チケットを早めに確保するのがおすすめです。
会期:2026年9月29日〜12月20日 会場:東京国立博物館(東京都)

美術展概要:内山晋(1893〜1980)の旧蔵品1,025点が東京国立博物館に寄贈されたことを機に開催する特別展。江戸後期の浮世絵師・歌川広重(1797〜1858)の三大シリーズ「東海道五拾三次之内」「木曽海道六拾九次之内」「名所江戸百景」を3期に分けて公開。天候・時刻の変化や人々の姿を巧みに取り込んだ画面構成力を「ベストアングル」というキーワードで読み解く。
三大シリーズを会期3期で通観
「東海道五拾三次之内」「木曽海道六拾九次之内」「名所江戸百景」という広重の代表シリーズを、会期を3期に分けて順次展示する構成。一つの展覧会で広重の風景版画の全体像を追うことができる。
1,025点コレクションが実現した規模
内山晋が生涯かけて収集した旧蔵品1,025点の受贈が今展の契機。この大規模コレクションを軸に広重作品を体系的に紹介する構成は、受贈なしには実現しなかった企画といえる。
「ベストアングル」——画面構成力を解読
天候・時刻の変化を繊細に描き込み、人々の姿を巧みに配した広重の構成力を正面から論じる視点が本展の特徴。広重が選び抜いた「眼」のしくみを作品から読み解く内容となっている。
こんな人におすすめ
- 浮世絵は好きだが「なぜ広重の構図は引き込まれるのか」を言葉で理解したい人
- 「東海道五十三次」は知っているが、木曾路シリーズや名所江戸百景まで見比べたことがない人
- ゴッホやモネへの影響など、日本美術が西洋絵画に与えた視覚的衝撃の原点を辿りたい人
美術館URL:東京国立博物館
会期:2026年9月5日〜11月8日 会場:静嘉堂文庫美術館(東京都)
美術展概要:大正・昭和を代表する陶芸家・河井寬次郎(1890〜1966)の没後60年を記念した企画展。大正後半期に「民藝(民衆的工藝)」と出会い、”用の美”を意識したやきもの制作へ向かった創作の源泉を探る構成。館所蔵の寬次郎作品51点を一堂に公開する。観覧料は一般1,500円、大高生1,000円、中学生以下無料。
館蔵51点、幅広い作域を一望
館所蔵の寬次郎作品51点を一堂に公開。日用の器から独自の造形感覚が宿る作品まで、幅広い作域を通じて陶芸家の全貌に迫る。
スライドトーク・対談など充実
会期中、担当学芸員によるスライドトークを計4回開催。スペシャル対談「静嘉堂秘蔵の河井寬次郎作品を語る」なども予定。
「用の美」、思想的転換点に迫る
大正後半期に「民藝(民衆的工藝)」と出会ったことが、寬次郎の制作の指針を変えた。本展はその思想的な転換点をテーマの核心に据えており、没後60年の節目に陶芸家の軌跡を問い直す機会となっている。
こんな人におすすめ
- 民藝運動や日本近代の工芸史に関心があり、「用の美」という概念を実作品で体感したい人
- 陶芸・やきものが好きで、日用の器に込められた思想的背景まで深掘りしたい人
- 丸の内エリアで質の高い文化体験を探している大人
特設URL:静嘉堂文庫美術館公式
会期:2026年9月5日〜12月13日 会場:東京都現代美術館(東京都)

美術展概要:1930年代の台湾モダニズム詩グループ「風車詩社」を起点に、台湾と日本の近代を多様な文化芸術を通して見つめ直すグループ展。台湾の15館以上の美術館・博物館および個人コレクションから黄土水・陳澄波ら重要作家による絵画・彫刻・版画・写真約200点と、文学・音楽・演劇などの資料約500点、日本作品約100点を展示。
台湾近代美術 約200点が集結
黄土水・陳澄波・李梅樹・郭雪湖ら台湾近代美術の重要作家による作品を、台湾の15館以上の美術館・博物館および個人コレクションから集結。絵画・彫刻・版画・写真と形式も多様で、台湾近代の美術史を一望できる構成となっている。
建築集団UxU Studioの空間体験
台湾の建築家集団UxU Studioが反射素材を活かした展示空間を設計。作品と作品の関係性のなかに鑑賞者が入り込むような体験が生まれる。
「風車詩社」から解く日台近代史
1930年代の台湾モダニズム詩グループ「風車詩社」を起点に、文学・音楽・演劇の資料約500点を交え、日台近代の芸術文化の連なりを多角的に照らし出す。
こんな人におすすめ
- 台湾近代美術や日台の文化交流の歴史に興味があり、まとまった形で触れてみたい人
- 絵画・彫刻にとどまらず、文学・映像・音楽を横断する展示を楽しみたい人
- 東アジアの近代史を美術の視点から掘り下げたい学生・研究者志望の人
特設URL:東京都現代美術館 展覧会ページ 美術館URL:東京都現代美術館
会期:2026年9月16日〜11月8日 会場:サントリー美術館(東京都)

美術展概要:阪急東宝グループの創業者・小林一三(1873〜1957、雅号:逸翁)が築いたコレクションの名品展。約5,500件を擁する大阪・池田市の逸翁美術館から厳選し、古筆切・茶道具・与謝蕪村と呉春の絵画が一堂に会する。前期・後期に分けて展示替えを実施。
蕪村・呉春、絵画の看板作品
与謝蕪村と呉春の絵画は本展のタイトルを飾る主役。逸翁美術館の所蔵品から厳選されたこの二人の作品が東京に集結する。
前後期展示替えの2回楽しめる構成
前期・後期の2期構成で展示替えを実施。古筆切・茶道具など茶の湯ゆかりの名品も展示に加わる。
小林一三コレクションの規模と多様性
約5,500件を擁する逸翁コレクションは、古筆切・茶道具から近世絵画まで多岐にわたる。「茶の湯の名品」を展覧会名に冠するほど充実した茶道具群が、創設者・小林一三の審美眼の奥行きを示している。
こんな人におすすめ
- 与謝蕪村の絵と俳句の世界を絵画で確かめてみたい日本文化ファン
- 茶道具や古筆切など、茶の湯の美術工芸を静かに楽しみたい茶道愛好家
- 関西まで行かずとも逸翁美術館の名品をまとめて見たいコレクターや美術ファン
美術館URL:サントリー美術館
会期:2026年9月19日〜11月8日 会場:東京ステーションギャラリー(東京都)

美術展概要:東京ステーションギャラリーにて開催。武侠小説『水滸伝』を軸に、中国美術と日本美術を全5章で多角的に展観する。版本や浮世絵をはじめ、国内外の作品・資料が集結する。入館料は一般1,600円(前売1,400円)、高校・大学生1,100円、中学生以下無料。
歌川国芳の錦絵74枚全公開
歌川国芳「通俗水滸伝豪傑百八人之一人」連作は現在74枚が確認されており、本展ではそのすべてを一挙公開する。
重要文化財《清明上河図》と第2章の中国美術
第2章では重要文化財《清明上河図》(趙浙作・明時代万暦5年・林原美術館蔵)をはじめ、書跡を展示する。
江戸から現代へ続く受容史
第4章では曲亭馬琴・葛飾北斎『新編水滸画伝』と、その日本版ともいえる『南総里見八犬伝』への展開を紹介。第5章「忠義のゆくえ」では日本における受容の多層化を現代まで追う。
こんな人におすすめ
- 歌川国芳の武者絵が好きで、豪傑百八人の錦絵74枚を一挙に見てみたい浮世絵ファン
- 中国古典文学・アジア美術に興味があり、北宋の名品から時代の背景ごと知りたい人
- 漫画・ドラマで『水滸伝』に触れたことがあり、その源流を美術史から辿ってみたい人
美術館URL:東京ステーションギャラリー公式
会期:2026年9月22日〜12月13日 会場:SOMPO美術館(東京都)

美術展概要:フランスの画家アルベール・マルケ(1875-1947)の、国内35年ぶりとなる本格的な個展。マティスと盟友関係にあり、フォーヴィスム運動にも関わった画家の、初期から晩年にわたる画風の変遷を約90点で辿る。水辺の情景や独特な灰色調の色彩を軸に、SOMPO美術館の開館50周年・マルケ生誕150周年の節目に開かれる大規模展。
灰色調と水辺の情景
独特の灰色調と水辺の情景を描いた作品群が約90点に多く含まれ、マルケならではの静けさと深みのある画面を体感できる。
素描類の前・後期展示替えと夜間延長
約25点の素描類は前期と後期で展示替えを実施。金曜日は20時まで開館延長。
マティスが「我らの北斎」と称えた画家
マティスから「我らの北斎」と称えられるほど日本美術の影響が指摘されるマルケ。国内では35年ぶりの本格個展で、初期から晩年まで一覧できる稀有な機会。
こんな人におすすめ
- マティスやフォーヴィスムが好きで、その周辺の画家にも視野を広げたい人
- 派手さより静けさや渋い色調、水辺の風景画に惹かれる絵画ファン
- 国内でなかなか見られなかった画家をまとめて体験したい美術愛好家
展覧会ページ:SOMPO美術館 アルベール・マルケ展 美術館URL:SOMPO美術館
会期:2026年9月5日〜11月3日 会場:横須賀美術館(神奈川県)
美術展概要:横須賀美術館の再オープンを記念し、没後10年の節目に開催されるコレクション展。同館が所蔵する島田章三の作品群を通じて画業を振り返る。展覧会テーマは「空間の中の人のかたち、日常の中の人のかたち」。
「空間と日常」二つの視点で読む人物表現
メインテーマを軸に展示を構成。島田章三が一貫して向き合ってきた人物像の世界を、二つの切り口から体系的にたどれる。
再オープン記念×没後10年——重なる節目
横須賀美術館の再オープンを飾る記念展として位置づけられ、没後10年というタイミングとも重なった特別な企画。
専門家トーク2本で理解を深める
9月20日に碧南市藤井達吉現代美術館館長によるミュージアムトーク、10月17日に学芸員によるギャラリートークを開催予定。
こんな人におすすめ
- 具象絵画・人物画が好きで、日本の近現代作家を掘り下げたい人
- 島田章三という名前は知らなかったが、没後10年の今こそ知っておきたい人
- 秋の神奈川で、落ち着いた美術館空間をゆっくり楽しみたい人
美術館URL:横須賀美術館公式
中部
会期:2026年9月19日〜11月29日 会場:名古屋市美術館(愛知県)

美術展概要:名古屋市美術館にて開催。ドイツ・ケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団が所蔵する19世紀フランス美術コレクションから厳選した70点を公開。ミレー・コローらバルビゾン派を起点に、モネ・ルノワール・セザンヌ・ピサロら印象派の画家をたどり、シニャックの新印象主義まで、全42名・70点でフランス近代絵画の大きな流れを一望できる構成。
ゴッホ《跳ね橋》、本展の顔
本展の表題を飾るゴッホの代表作《跳ね橋》。約7万点の所蔵品を誇るドイツのヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団が所蔵する見逃せない名作。
42名の画家を一望する展示
モネ、ルノワール、セザンヌ、ピサロをはじめとする印象派の巨匠に加え、バルビゾン派のミレー・コロー、新印象主義のシニャックまで。多彩な42名・70点が集まり、19世紀フランス絵画の流れを一度に俯瞰できる。
ドイツ名門館の精鋭コレクション
所蔵品約7万点を誇るケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団は、19世紀フランス美術コレクションで知られるドイツ有数の美術館。その精鋭が名古屋市美術館に集結する。
こんな人におすすめ
- ゴッホの《跳ね橋》を実際に目の前で見てみたい人
- モネ・ルノワール・セザンヌなど印象派の多彩な画家をまとめてひとつの展覧会で見たい人
- ヨーロッパの名門美術館のコレクションを日本で体験したい人
関西
会期:2026年9月19日〜12月20日 会場:京都市京セラ美術館(京都府)
美術展概要:明治から昭和にかけて活躍した染織作家・山鹿清華(1885年生)の生誕140年を記念する40年ぶりの大規模回顧展。デザインから素材選択・制作まで作家が一人で担う「手織錦」を核に、祇園祭のタペストリー、建築家・村野藤吾との空間装飾協働など多岐にわたる創作の軌跡を代表作と資料でたどる。観覧料は一般1,800円(前売1,600円)、中学生以下無料。
「手織錦」─一貫制作の染織美術
デザイン構想から素材選択・制作まで作家が一貫して担う「手織錦」が本展の核。絵画的な表現を染織で実現するこの独自技法を通じて、工芸と絵画の境界を超えた山鹿の創作世界を代表作と資料でたどる。
天女から機関車─多彩な主題選び
祭礼の装飾作品には天女・雲龍といった伝統的な図柄を、公募展出品作には機関車・ロケット・東京タワーなど近代的モチーフを用いた。
空間装飾と祇園祭への越境
染織家として祇園祭のタペストリーを手がけ、建築家・村野藤吾との協働による空間装飾も実現した。40年ぶりの回顧展で総覧できる。
こんな人におすすめ
- 近代日本の工芸史に関心があり、染織が絵画・建築とどう交差したかを知りたい人
- ロケットや機関車を伝統技法で織り込んだ、型破りな芸術家の物語に惹かれる人
- 京都の祭礼文化・建築史・染織史を横断して楽しめる、深掘り派の美術好き
特設URL:京都市京セラ美術館公式
会期:2026年9月19日〜11月15日 会場:京都府京都文化博物館(京都府)

美術展概要:寛永3年(1626)、徳川秀忠・家光が後水尾天皇を二条城に迎えた「寛永行幸」から400年を記念した特別展。幕府と朝廷が共鳴しながら花開かせた「寛永文化」を、絵画・刀剣・工芸・書など多ジャンルの作品で紹介する。プロローグ「元和偃武」から「菊と葵」「復元・寛永行幸」「持続する文化活動」の3章を通じ、江戸初期の京都文化の粋を体系的に辿れる構成。会期中展示替えあり。
名品の絵画・刀剣が一堂に
「薙刀直し刀 骨喰藤四郎」(豊国神社蔵)を前期、「松鷹図」狩野山楽筆(二条城)を後期に展示。本阿弥光悦作「黒樂茶碗 銘村雲」や「寛永行幸絵巻」など、公武双方ゆかりの名品が揃う。
前後期で展示刀剣が入れ替わる「刀剣乱舞」コラボ
刀剣作品は前期・後期で重複なく入れ替え。人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」との公式コラボを展開し、コラボチケットや等身大パネル設置を予定。音声ガイドは歌舞伎俳優・尾上右近が担当(700円)。
400年目の節目が照らす歴史的意義
寛永行幸(1626年)からちょうど400年にあたる記念展。東京大学史料編纂所の山口和夫教授による記念講演会(無料/本展入場券必要、当日先着150名)も開催される。
こんな人におすすめ
- 江戸初期の公武関係と文化史に関心がある日本史好き
- 「刀剣乱舞ONLINE」プレイヤーで、骨喰藤四郎の実物を見に行きたい人
- 本阿弥光悦・狩野山楽ら寛永文化の担い手の作品を実物でじっくり鑑賞したい工芸・書画ファン
特設URL:展覧会公式ページ 美術館URL:京都府京都文化博物館
九州・沖縄
会期:2026年9月8日〜12月20日 会場:福岡市美術館(福岡県)

美術展概要:「福岡現代作家ファイル2026」の一環として開催する山内光枝(1982-)の個展。福岡を拠点に、2010年頃に海女の写真に惹かれたことをきっかけに、海に生きる人々の生活や文化をテーマとした作品を制作してきた。映像3作品、各地の塩と海水で描く「潮ドローイング」、写真など多様な手法による近作を一堂に紹介する。
核心を担う映像3作品
展示の柱となる映像作品3点──《つれ潮》《潮汐》《泡ひとつよりうまれきし》。海に生きる人々の生活や文化の継承をテーマとした作品群が、写真・ドローイングとともに本展の多彩な表現を構成する。
塩と海水で描く潮ドローイング
《潮ドローイング》は、山内自ら海に潜って目にした風景を、各地の塩と海水で描いた作品。テーマである「海」と素材が重なるアプローチで、映像・写真と並ぶ本展の表現の一角を担う。
初公開作品と海女とのトーク
本展には新たなプロジェクトの出発点となる初公開作品も含まれる。作家と海女さんによるトークも開催予定。
こんな人におすすめ
- 海女や沿岸の人々の暮らし・文化に関心がある人
- 映像・ドローイング・写真を複合的に用いる現代美術の表現を楽しみたい人
- 福岡を拠点とする現代作家の活動を地元で体感したい美術ファン
会期:2026年9月19日〜2027年1月11日 会場:福岡アジア美術館(福岡県)
美術展概要:「アジア美術の歩き方」シリーズの南アジア特別編として、福岡アジア美術館が企画ギャラリーとアジアギャラリー(7階)の2会場で開催する。南アジア地域の近現代美術をサブタイトル「対立の先へ―光の水脈をめぐる旅」のもとに展観。開幕日にはアーティスト・トークとスペシャルライブが予定される。観覧料は一般1,000円、高大生800円。
南アジア美術を特化した特別編
「アジア美術の歩き方」は地域別に構成するシリーズで、本展は東アジア編に続く南アジア特別編にあたる。企画ギャラリーとアジアギャラリー(7階)の2会場を使い、地域の近現代美術作品を展観する。
開幕日のアーティスト・トーク
開幕日に、イフティハール・ダーディー&ダリ・アル・マムーンによるアーティスト・トークが開催される。
蓮沼執太&U-zhaanの開幕ライブ
音楽家・蓮沼執太とU-zhaan(ウ・ジャーン)によるスペシャルライブと対話が予定。南アジアの音楽文化と展覧会テーマが交差するイベント。
こんな人におすすめ
- 南アジアの現代美術に関心があり、日本でまとまった形で鑑賞する機会を探していた人
- 「対立」「光」「旅」という社会的テーマを軸にした展示を通じ、アートと現代史の接点を考えたい人
- 蓮沼執太やU-zhaanのファンで、美術館でのライブ体験や対話イベントにも参加したい人
美術館URL:福岡アジア美術館
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