リサーチの目的
街中やSNSで目にする数多くのポスターや広告ビジュアル。それらのビジュアルは、どのような背景から生まれてきたのか。ポスターや広告のデザインは、単に目を引くだけでなく、時代の空気や社会の価値観を映し出す鏡でもあります。今回は、グラフィック・ポスターに見られる視覚表現の特徴や変遷を追いながら、その根底にある「情報を伝えるデザイン」のルーツを探ります。
見出す方向性
今回は2次元で完結するものが多い分野です。そのためこれまでの「かたち」のみに特化してしまうと深堀りが難しくなるでしょう。気になるアイテムを1つ選定した後、主に3つの方向性で進めることをおすすめします。

まず1つにデザイナーの過去の履歴から、どんな文化的要因に影響されているかを探る方向です。それはデザイナーの出身地や時代背景、周辺のデザイナーの制作物との比較により叶います。2つに、社会的背景。どんな経済状況の中でその制作物が生まれたのか。経済と商業デザインは密接につながっています。他の消費状況や民衆の所得から紐解いていきます。3つに、政治的要因です。戦争や万博などの要因が大きく関与する時代も存在します。その国がどのような政治戦略をとっていたのか。国策や他国との比較により見出します。
1,デザイナーの背景
近代デザイン史以降、様々なデザイナーが世界中で活躍しました。以下に、世界的に活躍したグラフィックデザイナーの例をまとめています。
2,社会的・経済的背景

昨年の「デザイン史」の授業や「デザイン研究1」の授業を参照し、経済状況や周辺の制作物との比較を行います。アール・ヌーボーのポスターや、ロシア構成主義のグラフィカルな装い、バウハウスのポスターなどがあげられます。

3,政治的背景

商業活動の他に、日本では昭和初期の満州事変から第二次世界大戦にかけての報道美術、またロシア(旧ソ連)の社会主義的な要因によるグラフィックデザインの黎明期、それらから探索していきます。
この頃のグラフィックは大きな変革の時代にあたります。
現代的なグラフィック

現在ではグラフィックはより一過性ですが注意を引く、インパクトの大きなものが好まれる傾向にあります。これらの現代的なグラフィックでは、時にジャストアイデアで止まっているものもあり精査が難しいカテゴリではありますが、丁寧に読み取っていくと魅力的な資料にまとまると思います。
